小学校先生向けプログラミングワークショップ

はじめに

2020年から小学校でプログラミング教育が義務化されると言うのに多くの地域では準備が進んでいない様子。 住んでいる福島県会津若松市はITでは名の知れた会津大学があるにも関わらず、盛り上がりにかける。 盛り上がりにかけるどころか、戦略も戦術もなく、勉強も訓練もなしで上手くいくはずがない。 SNSなどで各地の状況を聞いていると以下の理由が大きいようです。

  • IT/プログラミングの知識、経験がない。
  • 予算がない。
  • 自由度があり過ぎて何をして良いか分からない。
  • 多忙で新たな取り組みを学び、準備する時間がない。

何とかしたいと思っていたところ会津若松市教育委員会の方と知り合ったので頼み込んで小学校の先生向けワークショップの場を作って頂きました。 思い出すと脅したり、かなり強引な売り込みでした。


資料準備

教育委員かからは3時間をご要望でしたので座学1時間、プログラミング1時間、応用1時間として資料を作成しました。 先生方の知識が良く分からなかったのでプログラミング教育の重要性を前面に出しました。 日本の小学校での事例を何十個か見てみましたが、教科内での例が少ない。 プログラミングでは応用が色々出来そうなScratchで正多角形を描く事にしました。

  • 自己紹介 10分
  • なぜプログラミング的思考? 10分
  • 海外でのプログラミング教育 10分
  • 日本の小学校での事例 10分
  • 休憩 10分
  • プログラミングワークショップ 50分
  • 休憩 10分
  • 授業で使う例を考えるワークショップ 50分
  • まとめ 10分


開催

午前3時間、午後3時間の2回で合計6時間。 合わせて10名もの先生方+校長先生が参加されました。

プログラミング

プログラミングが中々進まない方にも出来るだけ口を出さないで自分で考えてもらうように、直ぐに正多角形が描けた方には応用編に進んで貰いました。

基礎編

  • Scratchの基本操作
  • 線を描く方法の説明
  • 正三角形を描く
  • 正四角形を描く
  • 正六角形を描く
  • 正多角形の角度の計算方法

応用編

  • 入力された正N角形を描く
  • 正20角形、正50角形を描く
    ここで工夫が必要。
  • 他の図形を描いてみる

8割ぐらいの方は繰り返しを含めて六角形まで出来ました。 驚いた事に一番早く出来たのが校長先生!

授業で使う例を考える

午前の回はアイデアソンの最小限版を考えてましたが中々アイデアが出て来なかった。 敗因はScratchの機能を自分の言葉で話せるほど理解していなかった事、アイデアソン/ハッカソンに来ている人と比べて柔軟性に欠ける事とそれを解決する時間が足りなかった事。
午後の回はアイデアソン形式を諦めてみんなで可能性を話して貰った。 こちらはパソコングラブをやっている先生も居たおかげか比較的活発に議論が出来た。 詳しい人がいると自分語りを始めたり、脱線したりしがちなのをどうするかが課題でした。 60分は短過ぎだけど自分ごととして感じて貰えたと信じたい。


まとめ

教育委員会の方に「やって本当に良かった」と言って頂けたので初めての試みにしては上出来でした。 先生方にもプログラミングの触りを体験したので教えられそうとの声も多く聞きました。 体験されたのは10名だけなので会津若松市内の小学校20校、少なくとも125人の先生に対して1%しか届いていないので今後も機会を作って(押しかけてでも)増やしていきたい。 6時間もタダ働きするのはどうかと思うけど背に腹は変えられない。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする